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無所属の狛江市議会議員|三宅まこと

政治家を選ぶ際の「究極の選択」

執筆者の写真: 三宅まこと三宅まこと


 私には、たまに天からの啓示が下りてくることがあります。というと、超常現象のようではありますが、政治ジャーナリストをしていた亡き父の著作を読み返してみようかなぁと、急に思いつくというお話です。今回は、「政権力(青春出版社)」という本に教えられました。私の行動規範になっていきます。

 出版された時期は2009年6月、民主党が国民の負託を受けて政権を担ったのが8月でしたから、まさに「政権交代直前」に書かれたものです。当時の記憶をたどると、自公連立政権の運営も低迷が続き、自民の首班指名でころころと総理大臣が変わり、国際的プレゼンス(存在感)も低下している頃でした。たとえ些細なことであっても、例えば麻生総理(当時)が帝国ホテルのインペリアルバーで打合せしていること自体がけしからん!とか・・・・マスコミになんでもかんでも叩かれていた頃でした。

 本書の内容を、ものすごく簡単にまとめると次の通り(出典:23pから)です。

 (国民の皆様は)

 政治家を選ぶ際に、究極の選択として、次のどちらを選びますか?

「悪いことをやるけれども、政治的に能力がずば抜けて高い人」

「いっさい悪いことをしないけれど、政治的能力がない人」

 当時の世論は自公政権にアゲンストでしたから、ジャーナリストとしては、かなり勇気ある発言だなぁと思います。

 今、世の中がすこしおかしいと思います。政治家や首長といった「選挙で選ばれる人」に関して、クリーンなことを求めすぎている風潮に関してです。もちろん法治国家である以上、法に抵触されるような疑義自体はいけないことです。私も公職の立場として、清く正しく美しくをモットーにしています 笑

 しかし、マスコミという組織は、もろ手を挙げてスキャンダラス的なことばかりをとりあげていきます。政策的なことは、数字がとれないから記事にもなっていきません。清廉潔白こそすべて!国民がそういうムードになってしまうことも危険です。

 あの「民主党政権、失われた暗黒の三年間」が立証しています。私の父は、6年前の衆議院予算委員会で行われた民主党・野田総理と自民党・安倍総裁の党首討論を見届けて、天寿を全うしました。その日の朝、父は電話で安倍総裁に「解散が先送りされるようなら不信任決議を」と話しました。議場で野田総理の「あさって解散します」という発言をベッドに横たわりながら聞いていた父は心の底から安堵しました。そして、次の日の朝に旅立ちました。

 あの日以来、日本の経済は右肩上がり。数字の事実としては、その日、2012年11月14日の株価は8665円、本日、2018年5月20日の株価は22930円となりました。

 もとい、清廉潔白であれば政治的な手腕は二の次でも構わない?と、考える国民や市民は少ないと思います。政治家という職業は、批判されてナンボの世界であることも理解できます。もっと言うと、政治家の実績は、その人の在籍中に陽の目を浴びないのかもしれません。それでも、私は国民の審美眼を信じています。

 選挙で選ぶのは国民や市民。その結果を負うのも、国民や市民自身です。


 
 
 

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